アマプラは家族とアカウントを共有していたので、エロ系アニメや映画のアイコンをクリックすることは避けていた。エロ・サジェストが増え、履歴が残って面倒くさい。
dアニメに入って僕専用アカウントになった。家族にバレないので、ためらわずにR15+のアニメアイコンなどをクリックしている。もちろんワクワククリックしているわけではなく、敢えてスルーはしない、という程度である。エロだろうが面白ければよい。
とはいえ、積極的に見たいわけでもないのに(ホント)、わりと前のめりでクリックしてしまうのはおかしな話だ。「ほーれほれほれ二次元エロコンテンツだ。ラッキースケベを見たいんだろう?ああん?」という煽りにあっさり屈しているようで情けない。
そういう情けない自分を客観視していると、やはり学びがある。
男なんてそんなもんだ。ということ。その手のコンテンツが目の前に来たら、考えもせずぱくっと丸呑みするのが男なのだ。多分。少なくとも僕には、政治家・芸能人の不倫スキャンダルをバッシングする資格はない気がしている。
それから、人は選ぶのではなく選ばされているということ。ニーチェの言を借りるまでもなく「自由意志」なんて後付けの自己慰安にすぎない。外からの刺激と欲望に反応してるだけである。オーストラリアで16歳未満はSNS禁止の法律が施行されて話題になった。僕は"あり"だと思う。大人だってSNSにいいように振り回されている。
アニメの話だった。
アニメ「四畳半神話大系」小説「夜は短し歩けよ乙女」
小説がKindle unlimited対象だったのでダウンロードした。文体と勢いで読ませる。花の大学生を送るつもりが全く思い通りにならず鬱屈した孤独な大学生活の中、焦り足掻くという「病」をベースにドタバタストーリーが面白く描けている。Wikipediaの記載とは違う症状だが、僕はむしろこちらを「大二病」と名付けたい。わかりみ。
小説を読んでから、アニメの出来が尋常ではないことに気が付く。小説の世界観をすっぽりそのまま包んでいる。あるいは、小説の世界観をほぼ完全に解釈しつくして、それをアニメという表現形式で再現したというか。「夜は短し」はアニメを見ていない。それなのに、活字を追いながら湯浅監督の映像が眼に浮かぶから面白い。
「ダンダダン」
相変わらず面白い。アニメ演出が出色。
第7話であざとく泣かせにきて、第8話でテンプレ・ラブコメ展開、第9話はスタイリッシュなバトル展開。またヒロインと準ヒロインが剥かれた。ついでに主人公はマッパになった。バカ男子大好き要素てんこ盛り。
原作のパワーと、アニメ制作陣の力量に舌を巻く。
「電脳コイル」
面白い。優れたジュブナイル・アニメである。NHKっぽいな。と思ったらNHKだった。
活躍するのは大人目線のテンプレ子供キャラではなく、普通っぽい子供たち。でもキャラは立っている。地味にすごいことだと思う。世界観がうまく練られていて、映像表現ともマッチ。ストーリーもよい。子供目線で丁寧に作られたアニメだ。とてもよく出来ているので大人も普通に楽しめる。
「幼女戦記」
マキャベリズムにサイコパスみを少々、というヒール寄りの大手町傲慢エリートサラリーマンが、大戦の気配漂うナーロッパ※に魔力を持った孤児の幼女として転生し、戦争に巻き込まれる話。
どんだけ色物だよ。というコッテコテの設定。なんとこれがちゃんと面白い。
厄介な設定てんこ盛り、しかも戦時中。凡百のアニメならリアリティの欠如や幼稚な会話が全てをぶち壊し、シラけて視聴を打ち切るところだが、ちゃんと大人の会話が成立していて、適度なリアリティもある。原作・脚本の力量、プラス社会人経験を感じた。
また、おっさんキャラ群の解像度が高く、ストーリーに深みを与えている。
全く期待せず見て、正直驚いた作品だ。
※ ナーロッパ:「なろう系」に出てくるご都合主義なヨーロッパベースの異世界
「ウィッチクラフトワークス」
学園一番の美人魔女・女子高生にこれと言って特徴のない(けど何かある)弱々主人公男子が守られる話。はい。他愛のないやつです。
水島努監督を優秀な多芸アニメ職人と認識している。「終末トレインどこへいく?」と同じく、脳死で楽しめる系の作品。僕にゆるめに刺さる。
「さよなら絶望先生」シリーズ
洗練された風の絵柄・音楽・演出で、くだらない悪ふざけやエロ、ナンセンスをぶっ込んで来るアニメ。
普通に面白い。リアタイ深夜テンションで観たら面白さ2倍増しだっただろう。