飯田橋から品川を目指した。
練馬民にとって品川は遠い。南北が広い山手線で、池袋の反対側だ。
飯田橋から歩けばちょうど10kmほど。
先週は少し忙しかった。休みたい気持ちを押して出かけた。
コロナ&リモートワークの前は、通勤定期を買うのが普通だった。
だから休日は定期を使って散歩に行くのが安い。
東京はどこの駅で降りてもそれなりに楽しい。
地上を歩いて別の地下鉄に乗り換えるのも楽しい。
定期沿いなら気軽に歩けるので、結構通勤沿線は歩いている。
沿線から足を延ばして、別の地下鉄、私鉄、JRに乗り換えたりする。
東京に住んで数十年。
全く知らない駅はないし、知らない大通りも少ない。
さすがに裏路地までは分からないけれど。
九段ハウス
でも飯田橋から品川は意外と知らない道が多かった。
半蔵門線に縁がなかったからだろう。
なかなか楽しく歩いたのだ。
半蔵門線沿線、皇居周辺は多くの観光客で賑わう。
自然も豊かだ。桜の開花も近い。
それでも、否応なく戦争について考えさせられた。
気が引きしまりながらも、少し居心地が悪かった。
正直僕には《国》という概念がピンとこない。
結構な税金と保険料を払わせられている。
有形無形の社会的インフラを税金が支えているのは理解している。間接的には恩恵を受けているだろう。しかし、直接僕に還元されている実感はない。
《国》を動かすのは《国》が実在すると信じる人たち=政治家・官僚である。
政治家と官僚が《国民》が支払った税金の使い道を決めている。
政治家・官僚はどうせ「《国民》なんて税金吸い上げられるだけで何も分かってない」などと舐めてるのだろうが、それでも表立って《国民》を馬鹿にできないのは、選挙権があるからだ。
#ちなみに公務員の中でもっとも愛想が良くて、常識的で、融通が効くのは税務署の人たちだ。確定申告でミスッた時の経験談である。(税金を誤魔化そうとしない限りは。
安倍さん時代の忖度官僚やら最近の自民党のごたごたを見ていると、やはり選挙権は大事だ、と思う。
ロシア、北朝鮮、中国の独裁者が《国民》の命を軽視するのも彼らに選挙権がないから。暴力で押さえつければよい。
選挙権を馬鹿にしてはいけない。
などとシリアスなことを考えた。
この辺り歩いていると《国民》の目の届かなない密室でいろいろ動いているんだろうなあ、という気がしてしまうのだ。
宝島社隣接。こんなのがあるのね。
国立劇場&永田町の近く
国立国会図書館。いつか行ってみよう
首相官邸周辺は警察官が睨みを効かせていた。ものものしい雰囲気だ。
なにかいちゃもんつけられそうな気がして写真も撮れなかった。
やましいことは何もない。それでもギクシャクしてしまう。
ロシア・北朝鮮・中国だったら官憲の現場のさじ加減一つで酷い目に会いかねない。
民主主義国家はありがたい。
アメリカ大使館周辺
テロ対策と称して首相官邸に準ずる警護体制だ。ここも写真は撮りにくかった。
アメリカも剣呑な国だ。
終わりのない再開発
山手線内側の坂の多くに名前が付けられているようだ。
由来も書いてある。坂巡り散歩も面白いだろうか。
いや、そんなでもなさそうだな・・・
都心の一等地にこういう場所があるとちょっと安心する
泉岳寺駅は練馬のはずれにありそうな佇まい
だけど周辺の高輪ゲートウェイでは凄まじい規模で再開発が進行中
泉岳寺駅の出口だけ練馬っぽい
品川
カメラ的には楽しく歩いたものの、考えたことはわりとシリアスだった散歩だった。