sakanatonikuの日記

料理、アニメ、映画鑑賞と作詞作曲(趣味)

カレーライスにおける福神漬けとしての懐疑

 GR IIIx カレー

タイトルは村上春樹のエッセイに出てきたフレーズで「カレーライスにおける福神漬け程度の懐疑を持つのが、生きる上では適切であるなあ」という旨。

 

彼の若い頃のエッセイは暇つぶしの雑文であり深い洞察や思想はないけれど(文化的雪かき)、時おり心に残るフレーズがある。「福神漬け=懐疑」もその一つ。一見ピントのズレたメタファーでも、冷静に考えると「なるほど、上手いことを言う」と感心する。

 

GR IIIx 新大久保

基本的にはカレーライスだ、と思って食べていればいい。しかし、福神漬けの存在も忘れるなよ、という話である。(あれ?

 

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mRNAワクチン。

 

アメリカのベンチャー営利企業が作ったワクチンである。ウィルスの表面のタンパク質の設計図(mRNA)を人体に注入して、言わば空のウィルスを体内で生成させ、それへの抗体を作ろうとするもの。新しい技術であり実績はない。※後記

 

なんとも胡散臭い話だ。

 

コロナ禍でこれを打つ打たないが迫られた。

 

僕は打つ判断をした。

 

GR IIIx 新大久保

3回目を打ってうんざりした。副反応がキツい。僕の体質には合わないらしく、まる2日は動けなくなる。回数を重ねても全然軽くならない。

 

徐々にワクチンの情報も増えてきた。一番「ダメだこりゃ」と思ったのはワクチンの効果の持続期間だ。数ヶ月から半年で免疫がなくなるそうな。年に何度も打って、その度に2、3日寝込むのははっきり言って耐え難い。

 

リモートワークで外食もしない。子供達も友達との外食を控えていた。高齢者でもないし、基礎疾患もない。リスクは比較的少なかろう。しばらくワクチン打つのを止めて状況を見た。

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そのうちにワクチン打っても普通に感染するという情報が出てきた。実際に身の回りでもワクチンを打っている人が普通に感染している。

 

重症化を防ぐ効果があるのでやっぱりワクチンは大事だ、という情報が出てきた。なるほど、それならワクチンの意義はある。しかし、どうやら一般人の考える「重症」と医者の「重症」はレベルが違う。

 

コロナ後遺症が軽くなる、という情報もちらほら見た。「じゃあ頑張って打つか」とは思えなかった。実感を伴わない統計的な数字を根拠に、あの副反応を引き受けたくはない。それに重症化の防止より、効果が弱い印象を受けた。

 

知り合いの「反ワク」の人もコロナに罹った。もちろんワクチン0である。残念ながら症状は軽く済んだそうだ。

 

そうこうしているうちに、WHOから医療従事者、高齢者、基礎疾患がある人、それに妊婦以外は無理して打つ必要はない、というガイドが出た。

 

最近は国も「若い人がワクチン打つ時は自分で金払ってね」と言っている。

 

公衆衛生を考えてだろう。ワクチンをできるだけ多くの人に打たせたい専門家が、推し過ぎたのではないか。踊らされてしまったな。というのが今の感想である。

 

とはいえ、当初はワクチンへの期待もあったし、高齢の父母と会う機会もあった。打たざるを得なかったのは間違いない。もう一度コロナ禍を最初からやるとしても、どこかでワクチンを打つだろう。

 

GR IIIx 新大久保

マスクに関しては、WHOや各国、日本でも情報がブレていたと思う。「そこまで有効ではない」とか「やはり有効だ」とか「防御としては弱いが、うつさない配慮としては有効」とか。

 

個人的には身近に「マスクのおかげで感染しなかった」としか思えない事例があったので、マスクは有効だと考えている。夏はさすがに外しているが、室内でのミーティングでは必ずマスクをつける。

 

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mRANワクチンについて、今後の評価は分からない。「技術革新だ。素晴らしいものだ」という評価から、逆に「mRNAワクチン大したことない」「あんまし有効じゃない」まであり得ると思う。僕は若干懐疑的だ。福神漬けにニンジンを加えた懐疑である。

 

マスクは有効だろう。もちろん、完璧ではないし、嫌がる人に強制できるものでもない。

 

世の多くの人も、大体僕のようにふんわりと考えているんじゃないだろうか。ワクチンの有効度は6割くらい?とか7割くらい?打たないより打ったほうがマシかな?ま、打っとこう。

 

マスクはできるだけつけよう、とか、マスクは生活の質が下がるからできるだけつけたくない、とか、微妙なグレーゾーンをゆらゆらするのが普通だろう。

 

Webを眺めていると、反ワクとかワクチン推奨派とか、くっきり白黒分かれて喧嘩をしている。反ワクの主張には「妄想・トンデモ理論」が多く見えるが、ワクチン推奨派も牽強付会だったり難解だったり、素直に「なるほど」と思えない。

 

カレーライスに福神漬けがないと、とても寂しい。

 

カレーだけで飯は食える。しかし、福神漬けはあらまほしけれである。

 

反ワク一色、ワクチン推奨一色、どちらも寂しい話だ。やはり、少々の懐疑が必要なのである。

 

※ 反ワクなりワクチン推奨なりに対して表立って懐疑を示すと袋叩きに合うので、黙って疑うのが良い。

 

※後記 mRNAワクチンの開発に貢献した科学者がノーベル賞を受賞したが、当然のように懐疑は続く。(同じくノーベル賞を受賞したロボトミー手術発案者ほどではないにせよ。

 

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