【歌詞】
村上春樹著作の歌詞を全て打ち込むのはいかがなものか?
とも思ったが、評論・批評の引用文と比べて常識の範囲と考えた。歌詞を無くして「ラララ」に変えると間が抜けるというのもあり、全て打ち込んだ。活字で読むと突拍子もないようなシュールな歌詞が、歌に乗せるとよく馴染む。美しく広がりのある、よい歌詞だ。流石である。
【曲の構想】
言葉のリズムからおのずから曲のテンポは決まった。92bpm - 100bpmで試行錯誤。
メロディは独特の美しさがある
47抜き(ドレミソラド)では無かろう。素直にスケール(アイオニアン)を使ってメロディを作った。
ピアノと小編成のストリング
迷ってドラムを追加した。ピアノは僕の演奏で、下手である。がしかたない。
リフレインに普通じゃないコードが2つ。他は特別な進行はない
「特別な(コード)進行がない」
ということは1(3)456系の進行である(細かい説明は割愛)。ストーリー展開上、能天気なメジャー(長調)曲なはずがないから、3456系のコード進行を採用。
「リフレインに普通じゃないコードが2つ」
ここが問題だ。
リフレイン(サビ)で普通じゃないコードが2つ目立つ、それを文字通り解釈すると、まともなコード進行が成立してないことになる。そんなはずはないので、おそらくカフカ君は臨時記号が突然増えたり減ったりしたのをみて「普通じゃない」と判断したのだろう。
臨時記号が突然増える/減る展開は2パターンで、転調と代理コードである(細かい説明は割愛)。試行錯誤して、半音転調と、そこからのツーファイブ進行で代理コードを採用した。拍子も変えた。楽譜を見ればカフカくんは驚くはずである。
【反省】
完成を急いでしまった。ストリングスはもう少し凝れたかもしれない。
ピアノは満足していない。引き出しの少なさが出たか。このコード進行で、もう少し幅広く表現したい気がする。
全体としては、歌詞が良いのでとても気に入っている。ベンチマークとしたい。