アニメについて批判的な感想は書かないようにしている。
絵が描ける人はそれだけで尊敬する。僕も絵が描ければカメラを必要としなかっただろう。
それから子供の気持ちで楽しむのがアニメである。大人の視点でぐだぐだいうのは無粋というものだ。というスタンス。
ちなみにバトルシーンはスキップする主義である。
洋画にはわりと批判的なことも書く。日本の自転車操業アニメより金がかかってるだろうし、関係者の目に留まることもなさそうだから。
アニメ
「ポプテピピック」
西川総帥まで全て見た。超くだらなかった。(褒めてる)
全て見通したアニメは少ない。
「古見さんはコミュ障」
継続。男子中高生向けのラブコメをおっさんも楽しむのだ。
「フリーレン」
継続。一時期話題になったミミックがようやく出てきたところ。
「江戸前エルフ」
しょーもない萌えアニメ。(褒めてる
料理とか片付けしながら流すには心地よい。
「ダンジョン飯」
わりと毎週楽しみにして新作を追っている。(珍しく
映画
アニエス・バルダ「ダゲール街の人々」
おそらくは1970年前後のパリ14区のダゲール通りの商店街を撮影したドキュメンタリー。
はっきり言ってNHKのドキュメンタリーの方が面白い。洗練されていないし、退屈だ。でも興味深い。
あえて脚色しない・面白くしないところに価値があるのだ。淡々と生きる人々を淡々と描写するのが、かえって興味深いのだ。
60歳以上の生粋のパリジャンが見たら「おおおお!そうだよ!こんなだったよ!」と感動するだろう。
50年以上前にこういうドキュメンタリーが撮影できて、映画として残っている。これ自体が文化なんだろうね。
色々感想はあるが、なんというか・・・。衛生観念が違うな、と。
肉屋。作業場と接客エリアが同じ。店主が店先でバンバン肉を切って素手でやり取りしている。
パン屋のおっちゃんの服は*すごく*汚い(というかおっちゃん自体が・・・)。
そのパン屋では客も店員もお金を触った同じ手で、素手でバゲットをベタベタ触って選んでるよ(ぎゃー。
昭和の衛生観念もこんなものだったか?・・・多分?
それでも、日本のアラフィフのおっちゃんの僕が見ても何となく懐かしい気がした。僕の小さい頃は個人商店がまだ生き残っていたからね。小銭を握りしめて菓子やらコロコロコミックやらジャンプを買いに行ったものだ。面白いもので、おっちゃんおばちゃんの雰囲気はダゲール街と大して変わらない。
そういえばダゲール街には本屋がなかったな。日本の昔の商店街に、結構な田舎でも必ず本屋があるイメージだが、これは僕の記憶だから1980年代か。時代が違うのかもしれない。
パゾリーニ「テオレマ」
これまた訳のわからない映画。あらすじを書いてしまおう。
とあるブルジョワ家庭にやってきた一人の青年。帰宅部のヒョロガリ・スティーブ・マクイーンである。
メイドさんも奥さんも娘さんも彼にメロメロになる。「よろめき」というやつだ。そして「もう辛抱たまらん!たまらん!」と彼に抱かれる。よく分からない。
息子さんもその男にメロメロになる。息子さんだが、どうやら抱かれたらしい。
父さんもメロメロだ。すごくヒョロガリ・マクイーンを可愛がっている。
ある日、ヒョロマックに一通の手紙が届き、それを見た彼は家を去る。
彼が去った衝撃と悲しみで、娘さんは固まってしまう。
メイドさんは空に浮いて地に埋もれる。
奥さんは行きずりの若い男と寝まくったあと、運転しながら絶叫。
息子さんは画家を超disりながら抽象画を描き、父さんは裸で駆け回る。
現実離れした展開だけど、いわゆるマジックリアリズムではなく、映像はあくまで生々しい。
よくできたエンタメ映画はどれも似たようなものである。
一方で、訳のわからない映画にはいろんなパターンがある。
アマゾンのレビューが比較的高評価で面白い。彼らは色々考察しているが読んでもよく分からない。「パゾリーニか!」という先入観を外してみたら別の感想になるのでは?と思われる。