sakanatonikuの日記

料理、アニメ、映画鑑賞と作詞作曲(趣味)

料理限界を考える

鬱の季節と料理限界

僕の場合、四月後半から梅雨が明けるまで鬱の季節である。残念ながら2ヶ月たっぷりある。もう十年以上はこのサイクルが続いている。

今はギリギリ大丈夫だが、徐々にダルさが忍び寄っているのがわかる。

 

4月末になれば、基本的にダルい状態になる。何をするのもダルい。

 

といっても、仕事に出かけられないとか、金縛り状態でどうしても体が動かないとか、食事が取れないとか、社会生活や生命維持に支障をきたすほどではない。(リモート業務は福音だ)

 

しかし、休日に「せっかくいい天気だから出かけたい」と思いながらも、どうしても出かけられず一日中家にこもって終わるとか、夕方に一旦横になったら全ての気力が失われるとかは、わりと頻繁にある。その程度にはダルい。

 

絶対に料理したくないのに、夕食を作らねばならない。という料理限界を迎えることも多くなる。

 

簡単に詰む

厄介なことに、料理限界の状況では「手を抜こう」となりにくい。手を抜きたいのは山々だが、手を抜くためには知恵を絞らねばならない。その知恵を絞るのが面倒くさい。ダルくて知恵を絞ってられない。検討するのも選択するのもダルい。実は「手を抜く」決断と実行にはそれなりにエネルギーがいる。

 

知恵を絞らなくて済み、かつ子供も喜ぶような案はある。

「トマトサラダだけは作って、あとはマック(orケンタ)で済ませよう」など。

しかし、判断はできても、行動に移せない。トマトを買いに行って、切って冷蔵庫で冷やして、それからマックに買いに行く?とんでもないことだ。そんな行動ができるなら何も問題はない。

デリバリーはどうだろう?

時刻は17:30。ダメだ。今から家族ラインで希望を聞いてまとめるようでは、いつ注文できるか分からない。

 

最も楽なのは「スーパーの惣菜を買って並べる」という手だが、これも使えない。

机の上にスーパーの惣菜が並んでいるのを見て、家族が何かしらケチをつける可能性が高い。

ただでさえ疲労し、自己肯定感が下がっている。逆ギレして鋭い言葉の応酬になりかねない。自己嫌悪・不機嫌に拍車がかかる。

 

Uber出前館もキツい。

選ぶ気力がない。そして高すぎる。

 

対症療法1(楽レシピの採用)

以下を満たすレシピを複数覚えておく。

  1. 焼くだけ or 煮るだけ
  2. 食材の下ごしらえができるだけ少ない
  3. 味付け簡単
  4. メインになる

「中火で沸騰させ弱火で煮込む」「中火で表面を焼いて弱火で火を通す」あたりが限界である。

料理研究家にとっては「揚げ焼き」は簡単な部類に入るらしい。とんでもないことであって、彼らを参考にしてはいけない。

 

特に食材のカットは疲れる作業だ。なんなら野菜を洗うだけで疲れる。

下ごしらえ最小限か、あるいはそもそも具材少なめのレシピを選ぶ。

 

写真の左が豚ロースと新玉ねぎをケチャップで炒めたん。

新玉ねぎを処理するのはしんどいが、一個がでかいから一回で済む、と気力を振り絞った。

特売だったので厚切り肉を使った。火を通すのに若干気を使うので、限界料理としては弱いが、一品で間違いなくメインになる安心感。

 

右はヘビロテのニラもやし炒め。ヘルシー。安い。わりと飽きがこない。完璧だ。

豚こま。切らないでそのままフライパンに。最初に火を通してしまう。

最近のもやしは「洗わずそのまま使えます」なので助かる。もやしを洗うにはかなりの水が必要で、炒め物なら水切りもしたい。それではしんどい。

冷蔵庫に残っていたキャベツの内側。もちろん洗わない。手でちぎっておしまい。

ニラ。洗いたくない。キレイじゃないか。洗わなくてもよくないだろうか。と思いながら、仕方なくさっと水に通す。

目分量の創味シャンタンで仕上げればOK。

 

他には豚キムチ、豚生姜焼き、麺つゆ牛丼、麺つゆ親子丼あたりか。作ってもよいと思えるメニューがあれば一歩進む。

 

対症療法2(調味料・材料セットの活用)

  • 味の素のCook Do(我が家的には量が中途半端で使いにくい。残念)
  • 焼きビーフ
  • キャベツをカットするだけの調味料+春雨セット
  • 焼きそば

など。

焼きビーフンは子供のリクエストで、2重の意味で助かった。

右が台湾春雨?モランボン?のセットだったかな。春キャベツと炒めただけである。

ダルい時にスーパーで簡単調理セットを見て「これだぜ」と思うことがある。ラッキーである。

 

対症療法3(事前に仕込む)

ちょっと難易度は高いが、肉や魚を「下味つけて焼くだけ」状態に仕込んでおく手がある。味噌や酒粕、ヨーグルトに漬けると日持ちがする。冷凍すればもっともつ。

 

甘酒用に買った酒粕が余ったまま春を迎えてしまったので、NHKきょうの料理を参考に鮭と鱈を漬けてみた。結果は甘さ控えめ、苦味すら感じる思いっきり酒粕の味で、美味しいは美味しいけど(醤油をちょっと付けると白飯が進む)僕しか食べられなかった。限界料理としては失格。趣味の調理だ。

 

左下は秩父土産の豚の味噌漬け。薄切り5枚で1,000円以上したと思う。

普段使いは無理だ。参考までに「どんなもんよ」と買ってみたら意外と美味しかった。味噌漬けのイメージが変わった。勇気づけられて先日鶏肉の味噌漬けを仕込んだ(かなり自分を鼓舞しながら)。限界料理の救い主になってくれるだろう。楽しみである。

 

メニュー検討と調理の手間を省けるので一石二鳥だが、「そんなことやってられるか」と思ってしまう日が多いだろう。ダルさの合間を突いて作る必要がある。簡単ではないのだ。

 

ちょっとしたコツ

テフロンフライパン。見た目綺麗なら油を拭いて水で流しておしまい。洗剤は使わない。

 

これからの季節は鰹の刺身・たたきが福音である。わりと安いしそのままメインになる。あとはトマトときゅうりを切って、味噌汁、コロッケ。これでなんとかなる。

 

冷凍しゅうまい。メインとしては若干力不足で高価でも、電子レンジで済むのが大きい。冷凍餃子はフライパンを汚す。洗う気力がある時に。

 

スーパーの揚げ物はしんどくても一手間。トースターで温めるとレベルアップする。

 

対症療法プラス

メインだけじゃ困るじゃないか、という話で、やはりスープか味噌汁は頑張りたい。

メインと白飯では格好がつかない。具が多めのスープがたっぷりあれば食事のレベルが上がる。自己肯定感も上がる。温かいスープを飲めば元気が出る。

 

ダルい気持ちを押し切って、なんとか踏ん張りたいところだ。普段からスープ・味噌汁作りへの抵抗感はなくしておきたい。創味シャンタン、出汁パック、ほんだしコンソメがあればなんとかなる。

 

豪華にしたいなら、スーパーでコロッケや刺身、唐揚げあたりを買って追加すれば完璧だ。メインのおかずに添えればレベルアップだ。よくやった。ダルい時こそ、自己肯定感が大事だ。

 

対症療法(ちょっと危険で限定的

「もの」でモチベーションを上げる手がある。

 

例えばレシピ本の購入。

立ち読みして気に入ったレシピ本を一冊買えば、2、3レシピは試したいと思えるはずだ。その勢いを利用して2、3日しのぐことも可能かもしれない。

 

あるいは調理ツールの購入。

ホットクック(高過ぎるわ)、卵焼き器、鉄のフライパンなど調理道具を新規に買えば、しばらくはモチベーションが続く。レシピのバリエーションも増える。

 

ただし、レシピ本は2、3割作ればマシな方だ。いずれ本棚の肥やしになる。

調理ツールもいずれは新鮮味が薄れる。

ホットクックは余力を活かすツールであって、限界調理を救う力は限定的だ。

鉄のフライパンは「結局テフロンが最強じゃん」となる。

卵焼き器はなんのかんの使うから(ミニフライパンとして)ありだけど、新鮮味はない。

 

結局は日常に溶け込むとか、飽きる、捨てる、となる可能性が高い。

 

根本療法(結局のところ

朝のうちに検討を済ませておくことだ。

作るものを決めて、

買い物リストを作成して、

段取りをイメージしておく。

 

 

昔、簡単な手順をメモしておいたこともあった。有効だったと思う。

 

なんならプランBまで決めておく。

スーパーに行ったら鶏肉がやたら安くて買わざるを得ない、ということがあり得る。それで全てがひっくり返るようでは困るからだ。

 

ダルい時は、献立を考えるのが面倒だ。先送りしているうちに無策で夕方を迎えるから料理限界なのである。

 

だから、とりあえず易占い。サイコロを振ってみる。

結果をスマホに残しておいて、気がむいた時に検討する。

 

レシピが決まれば大丈夫。その日の料理限界は回避できたことになる。

 

ということで、料理限界を避けるには易占いが有効なんじゃないか、という仮説が、今、成立した。

 

これからの鬱シーズンに検証してみようと思っている。