sakanatonikuの日記

料理、アニメ、映画鑑賞と作詞作曲(趣味)

とらやの羊羹

帰省の手土産の定番だった とらやの羊羹を、一度他に変えたことがある。

 

確かかりんとうだった。間違いなく父の好物である。

たまには気分が変わっていいだろうと思ったら、かりんとうを見た父のテンションが明らかに下がって、思わず笑ってしまった。

日本橋の有名なかりんとうだ。美味しいよ」

「あー、うん」(がっかり

「やっぱ羊羹がよかったか」

「とらやの羊羹は別格だよ」

以降は何も考えずに、とらやの羊羹一筋である。楽でいい。

 

確かに高い。

自分で食べるならありえない値段だ。

間違いないやつ。「どや」れる手土産。ご贈答用である。

家で食べるなど、もってのほか。

 

いえ。

 

そうでもないんです。

 

なぜなら小型羊羹がある。

 

 

コージー・コーナーのケーキといい勝負。

なんなら とらや の方が安いかも。

 

歳を取るとコージーコーナーのケーキ一個はしんどいが、とらやの小型羊羹一個はちょうど良い。

 

羊羹が何でこんな高いんや?スーパーの3倍高かったら3倍美味いんか?(オラオラ

という問いがある。

僕はやはり、とらやの羊羹は美味しいと思う。

濃厚である。体にいいと思う。

ちゃんと羊羹を食べたいとき、その気持ちに応えてくれる。

 

ちょっとしたご褒美に。

ちょっと気合いを入れれば払える。

ちょっと贅沢に。ちょっといい緑茶と。

 

でも、恐れ多いじゃありませんか。

とらやの羊羹を普段使いしていいものか。

 

いいんです!(川平慈英

ぜひ、普段使いしていただきたい!

 

さては関係者か?

 

関係者ではない。

 

お大尽が普段使いする(と想像される)とらやの羊羹。

小型羊羹なら、そこまで敷居は高くないのだ。

 

.

 

ある日のこと。

 

どうしても美味しい羊羹が食べたい。

バカにされたっていい。

何としても、とらやの羊羹を食べたいんだ、と僕は池袋西武に向かった。

 

とらやコーナーの前に並んでるお客さんは1万、2万を支払う太客ばかり。(羊羹だぜ?

僕は自家用、予算2千円だ。

多少の塩対応は覚悟していた。しかし、店員さんの態度はとても、とても暖かかったのである。

 

(小型羊羹とはわかってますね!)と僕の心に語りかける男性店員。(妄想

(私たちの美味しい羊羹を、ご自宅で普通に食べていただきたいんです!そのための小型羊羹なんです!)と目配せする女性店員。(妄想

 

彼らの思いを受け止めて(妄想)僕はニコニコと帰宅したのだった。

 

まあ、とらやの羊羹を買おうって時点で僕の機嫌はいいし、とらやコーナーは従業員が多く、わりと接客に余裕がある。それだけの話かもしれないけれどね。

 

小型羊羹を、気持ちよく買い物できた。

とらやで気持ちよく買い物すれば、気分はお大尽である。

 

だから、おやつには意外と とらやの羊羹なのである。